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長物
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ちょうぶつ
ふりがな文庫
“
長物
(
ちょうぶつ
)” の例文
この世に無用の
長物
(
ちょうぶつ
)
は見当らぬ。いわんや、その性善にして、その志向するところ甚だ高遠なるわが黄村先生に
於
(
お
)
いてをやである。
花吹雪
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
この花は、
種子
(
たね
)
を生ずるために存在している器官である。もし種子を生ずる必要がなかったならば、花はまったく無用の
長物
(
ちょうぶつ
)
で、植物の上には
現
(
あらわ
)
れなかったであろう。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
その他の特色を云うと、玄関の前に大きな鉄の
天水桶
(
てんすいおけ
)
があった。まるで下町の質屋か何かを
聯想
(
れんそう
)
させるこの
長物
(
ちょうぶつ
)
と、そのすぐ横にある玄関の
構
(
かまえ
)
とがまたよく釣り合っていた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こんな風に考えると劇なんてものも案外無用の
長物
(
ちょうぶつ
)
じゃないかも知れないよ
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
かくの如く彼ら革命に
先
(
さきだ
)
ち、あるいは革命と同時に、またあるいはその中幕以後においては、革命の
長物
(
ちょうぶつ
)
たることありて、時と所との長短遠近あるに
係
(
かかわ
)
らず、その予言者たるの実を変ぜざるなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
▼ もっと見る
郡
(
ぐん
)
の
官吏共
(
かんりども
)
でも
皆
(
みな
)
詰
(
つま
)
り
無用
(
むよう
)
の
長物
(
ちょうぶつ
)
だ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
したがってそのトゲもまったく無用の
長物
(
ちょうぶつ
)
となっている。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
長
常用漢字
小2
部首:⾧
8画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“長物”で始まる語句
長物弄
長物語