“釜(ボイラ)” の例文
狂気(きちがい)のように為吉は釜(ボイラ)から降りて音のした釜戸(ドア)の前に立った。外部からは把手(ハンドル)一つで訳なく開けることが出来た。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
音は釜(ボイラ)の中からするようでもあったし、釜前(ダンピロ)の通風器(ヴェンチレエタア)から洩れるようにも聞えた。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
低い掘通(トンネル)から灰の一吋(インチ)も溜まっている停泊用釜(ドンキ・ボイラ)へ這上って、両脚が一度に這入らない程の穴から為吉は水管の組合っている釜(ボイラ)の外側へ身を縮めた。火の気のない釜の外は氷室(ひむろ)のように冷えていた。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)