“釜殿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かまどの66.7%
かまや33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
配所のあしたは相変らず早い。良人おっとが日課の読経をつとめている間、新妻は、居室を清掃し、釜殿かまどのにまで出て、いそいそ立ち働いていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母屋の中心に、持仏堂じぶつどうもあれば、侍部屋もある。寝所、釜殿かまどの女童部屋めわらべべや奴僕ぬぼくの小屋、殊に目立つのは、うまやのあることである。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて、彼女も主屋おもやへ帰った。そしていつものように、釜殿かまやの大土間で夕餉ゆうげ働きをしている女童めのわらわ下部女しもべおんなにさしずなどしていると、遠い所の表門で、あわただしい駒音がひびいていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)