金翅鳥こんじちょう)” の例文
シャムの話には金翅鳥こんじちょう竜を堪能たんのうするほど多く食おうとすれどそんなに多く竜はない、因って金翅鳥ある湖に到り
他流で謂う所の「燕返し」一刀流で云う時は、「金翅鳥こんじちょう王剣座」——そいつで切って棄てたのであった。
大衆文芸作法 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
但し蛇になっても大海に棲むと金翅鳥こんじちょうという奴に捕えられる怖れがあるから池に棲むことにしよう
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
諸神なろうてまた泣く時、ヴィシュヌ大神金翅鳥こんじちょうに乗りてブシュパブハドラ河へ飛びゆき、睡り象の頭を切り、持ち来り、ガネサの頭に継いでよりこの神今に象頭だ。
獅子獣小さしといえどもり食らう事塵土じんどのごとし、大竜身無量にして金翅鳥こんじちょうたる、人身長大にして、肥白端正に好しといえども、七宝のかめに糞を盛り、汚穢おわい堪うべからず
俗伝にはかの時ぶつ竜王が己れをおおいくれたをよろこび、礼に何を遣ろうかと問うと、われら竜族は常に金翅鳥こんじちょうに食わるるから、以後食われぬようにと答え、仏すなわち彼の背に印を付けたので
重さ二両半、神力を以て百味の飲食おんじきを化成すれど、最後の一口変じて蝦蟇がまる、もし道心を発し仏僧を供養せば、その苦を免れ身を変じて蛇虺へびとかげと為るも、蝦蟇と金翅鳥こんじちょうに遭わず、黿鼉げんだ魚鼈ぎょべつを食い