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金棒曳
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かなぼうひき
ふりがな文庫
“
金棒曳
(
かなぼうひき
)” の例文
「下女のお粂は本郷一番の
金棒曳
(
かなぼうひき
)
ですよ。親分ぢや、
憚
(
はゞか
)
り乍らあの女の口を開けられねえが、あつしなら、どんな事でも話します」
銭形平次捕物控:202 隠し念仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
小兼が
若衆頭
(
わかしゅあたま
)
で
裁附
(
たっつけ
)
とやらいうものを
穿
(
は
)
いて、
金棒曳
(
かなぼうひき
)
になって、肌を脱いで、襦袢の袖が幾つも重なって、其の美しいこと何とも
彼
(
かん
)
ともいえなかった、
愚僧
(
わし
)
は其の時ぞっこん惚込んだが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それより家中の者から、隣り近所の噂を手一杯に集めて來い。如才もあるめえが、
金棒曳
(
かなぼうひき
)
らしい中年者の女と見たら逃すな」
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「無類の評判ですよ、店の評判は言ふ迄もなく、御近所の
金棒曳
(
かなぼうひき
)
も、あの内儀には
非
(
ひ
)
の打ちやうはありません。少し身體が弱いのは難だが——」
銭形平次捕物控:170 百足屋殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
半九郎の女房といふのは、禿げ上がつた四十七、八の女で、夫婦喧嘩と
金棒曳
(
かなぼうひき
)
の名人で、
界隈
(
かいわい
)
でも名だたる女房でした。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
六十四五の丈夫さうな老人が一人、無殘にも
匕首
(
あひくち
)
かなんかで左の胸を一つ突きやられ、
紅
(
あけ
)
に染んで死んでゐるのが、
金棒曳
(
かなぼうひき
)
の女房に見付けられたのです。
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「佐太郎の妹で、出戻りの四十女。お紺といふ、ちよいと色つぽい中婆さんですがね。こいつは、江戸一番の
金棒曳
(
かなぼうひき
)
で、下女代りに兄の家の世話を燒いてをります」
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四十前後、出戻りの叔母のお紺は、名代の
金棒曳
(
かなぼうひき
)
であるにしても、正直者で純情家らしい女でした。
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
四十前後、出戻りの叔母のお紺は、名代の
金棒曳
(
かなぼうひき
)
であるにしても、正直者で純情家らしい女でした。
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お六は
金棒曳
(
かなぼうひき
)
で見つとも無い女ですが、伜の徳三郎は、
鳶鷹
(
とびたか
)
のちよいと良い男で、死ぬほどお梅を思つて居る樣子です。でも、
卦
(
け
)
の面には『此戀叶ひ難し』と出さうですね
銭形平次捕物控:276 釣針の鯉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いえ、お勝手へ潜り込めば、どんなことだつて出來ます。下女のお角は、江戸生れを自慢にして居る
金棒曳
(
かなぼうひき
)
ですから、お勝手を空つぽにして、何處までも遊んで歩いて居ります」
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四十近い
金棒曳
(
かなぼうひき
)
、聞いたことを言はずに居ると、
氣鬱症
(
きうつしやう
)
になりさうな中年者です。
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
五十がらみの恐ろしい
金棒曳
(
かなぼうひき
)
、そのうえ
癇性
(
かんしょう
)
で
眼敏
(
めざと
)
いのを自慢にしている女ですから、この
女主人
(
おんなあるじ
)
に知れないように、二階から脱け出すことは、猫のような身軽さで、物干から飛降りない限りは
銭形平次捕物控:067 欄干の死骸
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
下女のお榮は四十五六の、これは模範的な
金棒曳
(
かなぼうひき
)
でした。
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
金棒曳
(
かなぼうひき
)
らしい女が、鼻をすすりました。
銭形平次捕物控:088 不死の霊薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
長屋一番の
金棒曳
(
かなぼうひき
)
です。
銭形平次捕物控:266 処女神聖
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
棒
常用漢字
小6
部首:⽊
12画
曳
漢検準1級
部首:⽈
6画
“金棒”で始まる語句
金棒
金棒引