“野広”の読み方と例文
旧字:野廣
読み方割合
のびろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
観客の頭を昏乱こんらんさせるから、劇場向きではないが、野広のびろいところで遠くの方から見ていると、自然に面白味がわかって来ると書いてあった。
村芝居 (新字新仮名) / 魯迅(著)
野広のびろく生きていられる気がするが、江戸の藩邸では、朝も夕も、主君と一つむねにいて、跫音あしおとも気をつけて歩かなければならないし、非番となっても、藩邸内の長屋住まいなので
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いくら野広のびろいところだって、橋本以外にも灯が見える事もあるだろうと尋ねても、やっぱりあれだと云う。はたしてそうであった。灯は夕方宿からむかえに出した支那人の持って行った提灯ちょうちんである。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)