“野差刀”の読み方と例文
読み方割合
のざし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引窓から白い月明りがしこんでいる下に、童子は、研桶とぎおけを据え、刃渡り一尺五、六寸の野差刀のざしを持って、一心にやいばをかけているのであった。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鉄砲を持っている男は猟師りょうしらしいし、野差刀のざしを横たえているのは木樵きこりと見てさしつかえない。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
泥まみれな脚絆きゃはん穿き、一本の野差刀のざしを腰にぶちこんでいるが、丸っこい顔に、そそけ立つ髪の毛を、眼尻あがりに藁でつかね、背は五尺五寸に足るまいが、胸の肉づきといい
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)