“重(がさね)” の例文
ことに美しいと見たのは、もう三十幾つ——四十に近いと聞いていたが、ある年の晩春に、一重ざくらが散りみだれる庭に立った、桜鼠(さくらねずみ)色の二枚重(がさね)を着た夫人ぶりであった。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)