酔払よっぱらい)” の例文
旧字:醉拂
「どてらを着て跪坐かしこまってるのは、酔っ払っていながら、異状がないと得意になるようなものだ。なおおかしいよ。酔っ払いは酔払よっぱらいらしくするがいい」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あんまり急いだもんだから、髪なんぞ撫付なでつけていられなかったのよ。酔払よっぱらいで仕様がないお客なのよ。」
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
啣楊枝くわえようじをした酔払よっぱらいまじりの、浮かれ浮かれた人数が、前後に揃って、この小路をぞろぞろ通るように思われる……まだその上に、小橋を渡る跫音あしおとが、左右の土塀へ、そこをむように
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)