過分かぶん)” の例文
「まずは過分かぶんじゃ。幸いに日も暮れた。いま一晌ほどしたら屋敷をぬけ出して、少納言殿屋敷までそっと走ってくりゃれ」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「身は河内の一小武門。足利殿といえば天下の武家中の名門。さるを、そのようなお人よりの知遇ちぐうは身に余る過分かぶんなれどと、仰せられての上のことで」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それがいささかなりとも、現世げんせ方々かたがた研究けんきゅう資料たしともなればとねんじてります。何卒どうぞあまり過分かぶん期待のぞみをかけず、お心安こころやすくおききりくださいますように……。
数日来すうじつらいのはたらき、まことに、過分かぶんである」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
過分かぶんです。よしなに、お伝えください」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)