トップ
>
遁竄
>
とんざん
ふりがな文庫
“
遁竄
(
とんざん
)” の例文
殊に、英艦によって舵機を砕かれ、前部砲塔を白煙に包まれながら、薄暮に紛れて
遁竄
(
とんざん
)
してしまったあたりの
条
(
くだり
)
を、今一度読み直しておいていただく必要がある。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
さきに西国へ
遁竄
(
とんざん
)
していた尊氏が、敗残の兵をのせて、
長門
(
ながと
)
の赤間ヶ関をはなれ、海上一日の航路をへて、たそがれ、筑前の
芦屋
(
あしや
)
ノ浦へただよい着いた日にあたっていた。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうして幕軍大いに
潰
(
つい
)
え、六日夜慶喜は回陽丸に乗じ、海路江戸へ
遁竄
(
とんざん
)
した。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
いや、恩着せがましく申しては、ご不快かも知れぬが、あの折、敗亡
遁竄
(
とんざん
)
の果て、ご一身を容るる所もなき皇叔に、
愍
(
あわ
)
れみをかけた御方は、天下わが主おひとりであった。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遁
漢検準1級
部首:⾡
13画
竄
漢検1級
部首:⽳
18画
“遁”で始まる語句
遁
遁世
遁走
遁出
遁辞
遁込
遁路
遁甲
遁逃
遁走曲