“逃道”の読み方と例文
読み方割合
にげみち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あいつは大人しい顔をして、悪事を働いて、人が何か云ふと、ちやんと逃道にげみちを拵らへて待つてるんだから、余っ程奸物だ。
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
うかゞひ見る程に元は相應さうおうの旅籠屋と見えて家の作りやう由緒ゆゐしよありげに見えけれども彼の小娘の外一人もなきは山樵やまかつ盜賊たうぞく棲巣すみかならんとしきりに怪しくなり逃道にげみち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それが寝られない、長い夜や、暮れやすい、単調な昼の間に、十遍も百遍も千遍も繰り返して、こういう事を自分に言って聞かせる。それは自分の逃道にげみち、自分の活路はただ一つしかないという事である。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)