迷夢めいむ)” の例文
「おい、黒馬博士。君は学者のくせに、いつまで、迷夢めいむから覚めないのか。君は、この暗黒世界のことを、何だと考えているのか」
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もはや、ゆうべのたわ言は、ことごとく自己の迷夢めいむとわかりました。いかなる辛苦も辞しません。何とぞ、おそばにおいて、先生のお草鞋わらじなりと結ばせてください。……おねがいいたしまする
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いまこそ迷夢めいむがさめたであろう、わしのような少年ですら、甲斐源氏かいげんじおこさんものと、ひたすら心をくだいているのに、いかにとはいえ、二十四将の一人に数えられ、武田家たけだけ血統ちすじでもある其許そこもと
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)