“辻番所”の読み方と例文
読み方割合
つじばんしょ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
通過ぎる人でもあらば聞質ききただしたいと消えかかる辻番所つじばんしょ燈火あかりをたよりに、しきり四辺あたりを見廻すけれど、犬の声ばかりして人影とては更にない。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
日も暮れ六つに近い頃に、ひとりの中間体ちゅうげんていの若い男が風呂敷づつみを抱えて、下谷したや御徒町おかちまち辺を通りかかった。そこには某藩侯の辻番所つじばんしょがある。
西瓜 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
辻番所つじばんしょから駈けつけて来たほうは、当然、辻番所へらっして行こうとし、町中の人たちは、これは友だちを斬ったあだだから自分たちの手で存分にする。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)