“軒灯”の読み方と例文
旧字:軒燈
読み方割合
けんとう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かどの車屋の軒灯けんとうを明らかに眺めて来たばかりの彼の眼は少し失望を感じた。彼はがらりと格子こうしを開けた。それでもお延は出て来なかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
暗いのに軒灯けんとうのない家が並んでいるので、燐寸まっちをすっていちいち表札の文字をすかしすかし、探さねばならなかった。
夏の夜の冒険 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
乏しい軒灯けんとうがぽつんぽつんと闇に包まれている狭い露路ろじを、忍ぶように押黙って二十歩ばかり行くと
白蛇の死 (新字新仮名) / 海野十三(著)