軍紀ぐんき)” の例文
抜け駈けは軍紀ぐんききんだが、みすみす、目のまえに敵の首将がいる! 大隅は後日のとがめを覚悟で単騎斬り込みのきょに出たものだった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃軍紀ぐんきは既に乱れ始めていた。将校の中でも定められた宿舎に寝ず、女をつくってそこに通うものもあった。そんな将校を宇治は何人か知っている。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
だから、十二、三歳から十六、七の少年ばかり一団となっている小姓組などは、とかくれすぎて軍紀ぐんきみだしやすかったが、たいがいな場合、この家長は
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし群臣の目、軍紀ぐんきのてまえ、そんな気ままはゆるしておけん。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)