足曳あしびき)” の例文
最後にひき出した馬は、「足曳あしびき」という名のある対馬守第一の乗馬で、ひと眼見た作阿弥は、はじめてうむと大きくうなずいたのだった。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『隅田川両岸一覧』に川筋の風景をのみ描き出した北斎ほくさいも、更に足曳あしびきの山の手のために、『山復山やままたやま』三巻を描いたではないか。
足曳あしびきの三笠の山のふもとなるこのゆふべはも
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
悍馬かんば足曳あしびきに三人鈴なりのてい雑沓ざっとうの護摩堂付近へ馬を乗り入れたとき、ちょうど群集を斬りはらいながらたち現われた左膳と、バッタリ——。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
筆太ふでぶとに書いた紙を馬のくつわに結びつけて、そのまま足曳あしびきを手ばなした作爺さんは、放心状態のお美夜ちゃんとお蓮様の手を引いて……それをとり巻く左膳、源三郎、萩乃、お藤、チョビ安
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)