“赤蝋”の読み方と例文
読み方割合
せきろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その杖は多少念入りにこしらえられていて、あまりぶかっこうなほどではなかった。節はみなうまく利用されていて、珊瑚さんごまがいの赤蝋せきろうの杖頭がついていた。
きッと、十字架をにらんで、ふたりが息を殺したせつなである、一陣の怪風! とたんに、星祭ほしまつりだんに燃えのこっていた赤蝋せきろうが、メラメラと青いほのおに音をさせてあたりを照らした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だんにむかって、七つの赤蝋せきろうをともし、金明水きんめいすい銀明水ぎんめいすい浄水じょうすいをささげて、そこにぬかずいた呂宋兵衛るそんべえは、なにかわけのわからぬいのりのことばをつぶやきながら、いっしんに空の星をいのりだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)