賢相けんしょう)” の例文
これ実に寛政四年にして、あたかも賢相けんしょう松平定信の名によりて、その宣告は下されたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その手紙は普通の親類にる手紙であるから何でもない事で、その文句の中に、誠におだやかならぬ御時節柄ごじせつがらで心配の事だ、どうか明君めいくん賢相けんしょうが出て来て何とか始末をしなければならぬ云々うんぬんかいてあった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
徳川中興ちゅうこうの主、八代将軍吉宗よしむね、徳川最後の将軍慶喜よしのぶ、水戸烈公、徳川時代第一の賢相けんしょう松平定信、林家中興ちゅうこうの林たいら、上杉鷹山ようざん公、細川銀台公の如き、近くは井伊直弼なおすけの如き、みな養子たらざるはなし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)