賢木さかき)” の例文
祭の折に賢木さかきって神人に渡す役を、元は山人が仕え申したということは、もっとも注意を要する点かと心得ます。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
次に天のカグ山のしげつた賢木さかき根掘ねこぎにこいで、うえの枝に大きな勾玉まがたまの澤山の玉の緒を懸け、中の枝には大きな鏡を懸け、下の枝には麻だのこうぞの皮のさらしたのなどをさげて
若紫、花の宴、葵、賢木さかきなどの巻のうちには、そういういくつかの場面がある。もとよりこれらの描写にも視点の混乱がないとは言えぬが、それは比較的に軽微だと言ってよかろう。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
神々が賢木さかきの枝に玉をかけ、スサノヲの命が玉を噛んで吐いたことがあつてから、代々の天皇が續き、天照らす大神が劒をお噛みになり、スサノヲの命が大蛇を斬つたことがあつてから