おお)” の例文
今おもえば実に大胆ですが、そのときには使者の役目を立派につとめおおせたという手柄自慢が胸一杯になって、わたくしは勇ましいような心持で目黒へ帰りました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そのうちに親方の清吉がわたくしの手に挙げられたという噂を聞いて、もう逃げおおせられないと覚悟したのでしょう。自分で尋常に名乗って出ましたが、吟味中に牢死しました
松王が「我子にあらず、菅秀才のおんなきがら」の件で幕になりましたが、とにもかくにもこれだけのものを、わたしたちが観ていてちっともおかしい点がないほどに遣りおおせたのは偉いものです。
米国の松王劇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)