“謡声”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うたいごえ60.0%
うたごえ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鳴門舞なるとまい——しばらく殿の朗々たる謡声うたいごえも聞きませぬ。詩吟、舞踊なども、たまには浩濶こうかつな気を養ってよろしいものと存じます」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
謡本を前にして眼を閉じると、翁のその曲の謡声うたいごえが耳に聞こえるように思う。ところが自分が謡出してみると、思いもかけぬキイキイ声が出るので悲観する次第である。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
鳴門舞の謡声うたごえより、なお太やかな音声おんじょうをして、阿波守重喜ハッタと庭面にわもにらみすえた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大勢の謡声うたごえが、しかも銅拍子どびょうしや鼓の音まで交えて聞え出したのである。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)