諡号しごう)” の例文
諡号しごうして聖武天皇といふ。武は内乱の鎮定であるが、聖は神武の聖徳をつぎ、それにも劣らぬ天下興隆の英主としての聖の字であつた。
道鏡 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
その後の帝紀御撰述、諡号しごう御定め等、勅諚ちょくじょうにて学習院に抑付おおせつけられたき事なり。もっともこれは書籍と人物と大いに学習院に集りたる上の事なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
開天行道肇紀立極大聖至神仁文義武俊徳成功高かいてんこうどうちょうきりつきょくたいせいししんじんぶんぎぶしゅんとくせいこうこう皇帝の諡号しごうそむかざる朱元璋しゅげんしょうあざな国瑞こくずいして、その身は地に入り、其しんくうに帰せんとするに臨みて、言うところ如何いかん
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この国未曾有みぞうの仏法を興隆した聖徳太子とは、厩戸皇子の諡号しごうにほかならない。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この議論中に天下の正論大いに起るべし。また水戸『日本史』の後もこれ無く、天朝『六国史』の後もく。 天皇の御諡号しごうも光孝天皇までなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)