記印しるし)” の例文
紺とはいへど汗に褪め風にかはりて異な色になりし上、幾度か洗ひすゝがれたるため其としも見えず、襟の記印しるしの字さへ朧気となりし絆纏を着て、補綴つぎのあたりし古股引を穿きたる男の
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
紺とはいえど汗にめ風にかわりて異な色になりし上、幾たびか洗いすすがれたるためそれとしも見えず、えり記印しるしの字さえおぼろげとなりし絆纏はんてんを着て、補綴つぎのあたりし古股引ふるももひきをはきたる男の
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)