視界しかい)” の例文
と、不安そうに見おくる少女たちの視界しかいをはなれて、とちゅうから、脱兎だっとのごとくけてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして視界しかいは、すっかりとじられてしまった。
氷河期の怪人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いつか、あらゆる視界しかいには、夜のとばりがおりていた。ただはるかなふもとのほうに、野呂川のろがわの水のへびかわのような光と、やや東北によって、きわめてかすかな赤い空あかりをみとめることができる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)