裏家住うらやずま)” の例文
おっしゃった事がほんとうなら飛立とびたつ程嬉しいが、只今も申す通り、わしは今じゃア零落おちぶれて裏家住うらやずまいして、人力をいやしい身の上
右「それでもあれ裏家住うらやずまいに馴れて、誠に当節はよく馴れて居ります、はたらきのないわたくしでございますから不自由勝で、へい、妙なお酒ですなア」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
えゝ御尤ごもっともでございやす、あれだけの御身代が東京へ来て、裏家住うらやずまいをなさろうとは夢にもわっちは存じやせんでした、お嬢様もちいさかったから私も気が付かなかったが
それから取付とりついてこれだけになったのは存じて居りますし、また助右衞門のうちは其の金を失ってから微禄びろくいたして、今は裏家住うらやずまいするようになったが、可愛相かあいそうにと敵同志かたきどうしでございますが
其の角右衞門の家に勤めました岸田右内きしだうないという御家来がありまして、其の者が若気の至りで、角右衞門の御新造ごしんぞいもとおかめと密通をして家出をいたし、本郷ほんごう春木町はるきまち裏家住うらやずまいをいたしまして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
只今では本郷の春木町に裏家住うらやずまいをして居ります、ほかに斯うという事も存じませんから、只今では斯うやって旅商いをいたして居りましても、あなたにお目にかゝってお詫事わびごとをして戴きたいと
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)