裁抑さいよく)” の例文
の人となり知るきなり。敬の密疏は、宗藩そうはん裁抑さいよくして、禍根を除かんとなり。されども、帝は敬の疏を受けたまいしのみにて、報じたまわず、事ついみぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
戸部侍郎こぶじろう卓敬たくけいとらえらる。帝曰く、なんじ前日諸王を裁抑さいよくす、今また我に臣たらざらんかと。敬曰く、先帝し敬が言にりたまわば、殿下あにここに至るを得たまわんやと。帝怒りて之を殺さんと欲す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)