袁彦道えんげんどう)” の例文
と、眼を血走らせているのは袁彦道えんげんどうの胴元、盆蓙ぼんござの周りには、十四、五人の男が、同じように、生唾なまつばを呑んで、よからぬなぐさみに夢中のてい
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兵藤 アハハハ、甚伍左とくると何の話でも袁彦道えんげんどうにもってくるからかなわん。さ、行こう加多氏、ハハハ、こんなところここだけではない、これだけでないぞ。
斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
「ああいう人物の常として、袁彦道えんげんどうの方面へも、ちょいちょい次郎吉も手を出すそうで」
善悪両面鼠小僧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
こういう事になって見ると、賭博をして勝ったところで一向とくが行かず、かえって汚名を世上にさらす結果となるので、さしも盛んであった袁彦道えんげんどうの流行も、次第に衰えて、民皆その業を励むに至った。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
いささか袁彦道えんげんどうをあそぶ人々への、戒めとはしたのである。
艶色落語講談鑑賞 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「ソーレどうだ、袁彦道えんげんどう!」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)