“蘆雪”の読み方と例文
読み方割合
ろせつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蘆雪ろせつらの筆縦横自在じゅうおうじざいなれどもかへつてこの趣致を存せざるが如し。あるいは余の性簡単を好み天然を好むに偏するにるか。(五月十二日)
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
蘆雪ろせつ庵の系統をひいているのか、池の汀に紅葉した白膠木ぬるでが一本あるだけで、庭木らしいものはひとつも見あたらず、夕風に揺れて動く朱の色が
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
余はまず天狗巌をながめて、次に婆さんを眺めて、三度目には半々はんはんに両方を見比みくらべた。画家として余が頭のなかに存在する婆さんの顔は高砂たかさごばばと、蘆雪ろせつのかいた山姥やまうばのみである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)