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蔽被
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おっかぶ
ふりがな文庫
“
蔽被
(
おっかぶ
)” の例文
大巌
(
おおいわ
)
の崖が薄黒く、目の前へ
蔽被
(
おっかぶ
)
さって、
物凄
(
ものすご
)
うもなりましたので、
褌
(
ふんどし
)
を
緊
(
し
)
め直すやら、
膝小僧
(
ひざっこぞう
)
を合わせるやら、お船頭が、ほういほうい、と鳥のような懸声で、浜へ船をつけまして
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
背後
(
うしろ
)
から湿っぽい
暗
(
やみ
)
と小さな
室
(
へや
)
の
寂寞
(
せきばく
)
が肩の上へ
蔽被
(
おっかぶ
)
さるような気がして、思わずそっと窓から顔を出した。ふるえる
瓦斯
(
ガス
)
の
灯
(
ひ
)
にちらちらしている街は、何だか自分から逃げてゆくように見えた。
フェリシテ
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「根岸から天王寺へ抜ける、細い狭い、
蔽被
(
おっかぶ
)
さった処でしょう。——近所でも芋坂の方だと、ちょいちょい通って知ってますけれど、あすこは、そうね、たった一度。
可厭
(
いや
)
な処だわね、そこでどうかなすったんですか。」
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
蔽
常用漢字
中学
部首:⾋
15画
被
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
“蔽”で始まる語句
蔽
蔽物
蔽膝
蔽布
蔽包
蔽重
蔽冠
蔽隠
蔽尽
蔽掩