“蓼酢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たです57.1%
たでず42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とうとい処女を自然薯じねんじょ扱い。蓼酢たです松魚かつおだ、身が買えなけりゃ塩でんで蓼だけかじれ、と悪い虫めら。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
任日上人の句に「蓼酢たですとも青海原をみるめかな」とあるのは、自分の考えでは、青海原を蓼醋とみなしてそれに云いかけた洒落であろうと思うが、多分海松は蓼醋などで喰べたものであろう。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
甘酢は煮きり味淋へ酢と塩とを加えて醤油を少し落したものです。それから鰺の蓼酢たでずと申すのは鰺を一度塩焼にしておきます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それとも蓼酢たでずを作ろうか、歌うような気持でそんなことを考えていると、店のほうから人のはなし声が聞えて来た。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)