-
トップ
>
-
落付
>
-
おちつか
叩く
者有偖は役人後を追來りしかど更に心も
落付ず返事さへ
碌にせざれば表には
又々叩早く此處をお
開下されと云ふを聞けば女の聲なる故
不思議に思ひ
少し
戸を
「
落付れる訳のものではないよ。下に来てゐる
高利貸と云ふのは、
誰だと思ふ」
聞より少しも
心落付ず酒も宜程に濟し夜着引冠りて寢たれ共餘りの
嬉しさに其夜はまんじり共せず
翌朝未だ暗き中に
起出食事抔もそこ/\仕舞て大津の方へ立出けり
せまいかと
此胸が
落付ぬ我年こそ寄れ此病氣でさへ
無成ば第一番に
御邸より御二人樣を