ふさ)” の例文
ちょうど泊り合せていた妹のふさ子、山岡鉄舟、下僕や門人など七、八名して、闇夜ではないが町方などへのあかしのため、提灯ちょうちんを打振りながら
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前述、野尻抱影氏からのお手紙の端にも「——小生ははなぶさ町の生れで、本名は正ふさ、小学校は初め太田小学校でした。おテイちゃんとは同窓です」
ふさ子は、鉄太郎と結婚した。鉄太郎と泥舟とは、こうして義兄義弟の間となった。鉄太郎も以後は鉄舟と記してゆこう。
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飯を噛み噛み茶碗の中へ、われ知らず涙をながしているのに、はっと気がつけば、さし向っていた妹のふさ子も、わっとはしをおいて泣き出すようなことも屡〻しばしばであった。
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)