“苦渋”の読み方と例文
旧字:苦澁
読み方割合
くじゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このような苦渋くじゅうな哲学が早くも少年時代の彼の中に芽ばえなければならなかったことを、『はつ恋』一編はありありと示しています。
「はつ恋」解説 (新字新仮名) / 神西清(著)
だが、そういう苦渋くじゅうな様子はほんのちょっと現われるだけで、すぐまた、元の陽気な馴々しい「タイメイ」さんにかえるのである。
石ころ路 (新字新仮名) / 田畑修一郎(著)
言い抜けらしい苦渋くじゅうは見えぬせいか、道誉も左近も「……では」と、得心の色をなごませて、やっとその場は事なきをえたものだった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)