苦患なやみ)” の例文
彼我等に曰ふ、あゝいぶかしくも苦患なやみの世にゐて何の罰をもうけざる者よ、心をとめてマエストロ・アダモの幸なきさまを見よ 五八—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
怖れはわがかうべを卷けり、我即ちいふ、師よわが聞くところのものは何ぞや、かく苦患なやみに負くるとみゆるは何の民ぞや 三一—三三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
斯く我は第一のひとやより第二の獄に下れり、是は彼よりをさむる地少なく苦患なやみははるかに大いにして突いて叫喚を擧げしむ 一—三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
是故にこれらの天にても、かの山にても、またかの苦患なやみの溪にても、汝に示されしは、名の世に知らるゝ魂のみ 一三六—一三八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我この苦患なやみの中に伏すこと五百年餘に及びこゝにはじめてまされる里に到らんとの自由の望みをいだけるがゆゑに 六七—六九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
いなこの樂しき生を得ん爲にこそ、シストもピオもカーリストもウルバーノも、多くの苦患なやみの後血を注げるなれ 四三—四五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
このきざはしの頂まで汝を導く權能ちからをさして今我汝に請ふ、時到らばわが苦患なやみおもへ。 一四五—一四七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)