良清よしきよ)” の例文
話をした良清よしきよは現在の播磨守の息子むすこで、さきには六位の蔵人くろうどをしていたが、位が一階上がって役から離れた男である。ほかの者は
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
縫は享和二年に始めて須磨すまというむすめを生んだ。これは後文政二牛に十八歳で、留守居るすい年寄としより佐野さの豊前守ぶぜんのかみ政親まさちか飯田四郎左衛門いいだしろうざえもん良清よしきよに嫁し、九年に二十五歳で死んだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
冬になって雪の降り荒れる日に灰色の空をながめながら源氏は琴をいていた。良清よしきよに歌を歌わせて、惟光これみつには笛の役を命じた。
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
須磨は前にいったとおり、飯田良清よしきよというもののさいになっていたが、この良清は抽斎の父允成の実父稲垣清蔵いながきせいぞうの孫である。清蔵の子が大矢清兵衛おおやせいべえ、清兵衛の子が飯田良清である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
と言ったので、良清よしきよは船へ行って入道に面会した。あんなにはげしい天気のあとでどうして船が出されたのであろうと良清はまず不思議に思った。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
惟光これみつ良清よしきよらは、自身たちの命はともかくも源氏のような人が未曾有みぞうな不幸に終わってしまうことが大きな悲しみであることから、気を引き立てて
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
加茂の大神を恨んだ右近丞うこんのじょう靫負ゆぎえになって、随身をつれた派手はでな蔵人になって来ていた。良清よしきよも同じ靫負佐ゆぎえのすけになってはなやかな赤袍の一人であった。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
少納言がよく話していた女であるともその連中が言っていた時、良清よしきよは少しくやしかった。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
気のきいた良清よしきよ惟光これみつに命じて見張らせておいたが、源氏が宿直所とのいどころのほうへ帰ると
源氏物語:08 花宴 (新字新仮名) / 紫式部(著)
良清よしきよ
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)