臭剥しゅうぼつ)” の例文
夜中の三時すぎ、臭剥しゅうぼつをといてすこし分量多くのんで、じき眠った。さめたとき余り楽になっていたので全く生理的な緊張というものがわかったわけ也。
サモイレンコは椅子に掛けると、キニーネ溶液、臭剥しゅうぼつ大黄浸だいおうしん、ゲンチャナチンキ、蒸溜水を合剤にして、苦味を消すため橙皮舎利別とうひしゃりべつを加える云々と処方をして、帰って行った。
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
鎮静剤として折々臭剥しゅうぼつを飲ませる外には食餌しょくじ療法にっていたが、あぶらっこい物でも支那料理なら好んで食べることが分って、栄養分を取るようにしたのと、冬になって脚気かっけが直ったのと
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
臭剥しゅうぼつ 一五・〇
誤診 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
青い眼のくぼんだ誰が見ても不愉快な顔つきをした千世子は甘苦い様な臭剥しゅうぼつを飲みながらこんな事を云った。
千世子(三) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
二時頃寿子が来てから、Y口やかましく小言を云って不快なので、瓜生にジアリン、臭剥しゅうぼつなど買いにゆく。かえって来てから少し気分よし。護国寺に火事があり。