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自棄糞
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やけくそ
ふりがな文庫
“
自棄糞
(
やけくそ
)” の例文
アヽ解つた、お前此頃
松公
(
まつこう
)
に
逃
(
にげ
)
を打たれたと云ふから、其で
其樣
(
そん
)
なに
自棄糞
(
やけくそ
)
になつてるんだね。道理で目の色が變だと思つた。オヽ物騷々々!
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
私は押入れを明けて氷のような
蒲団
(
ふとん
)
の中へ
自棄糞
(
やけくそ
)
にもぐりこんで軒下の
野良犬
(
のらいぬ
)
のように丸く曲ってそのまま困睡した。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
ところで、丘を越えた葡萄畑のほうから
自棄糞
(
やけくそ
)
になって出鱈目な歌を唱っているベルナアルさんの声が春風に乗ってはっきりときこえて来るのだった。
葡萄蔓の束
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それから、彼はポケットへ両手を突き込んで各国人の
自棄糞
(
やけくそ
)
な馬鹿騒ぎを、祭りを見るように見に行くのだ。——
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
わたしは少し
自棄糞
(
やけくそ
)
に子を抱きあげて窓外の風に向け、その小さい頭を出してやつた。
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
▼ もっと見る
喬介の質問に、キッと顔を
挙
(
あ
)
げて矢島は、
自棄糞
(
やけくそ
)
に高い声で喋り出した。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
これはまた、うどんを
捏
(
こ
)
ねているような
踊
(
おどり
)
の隙から、楽手たちの
自棄糞
(
やけくそ
)
なトランペットが振り廻されて光っていた。すると突然、山口は踊りの中の一人の典雅な支那婦人を見付けて囁いた。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
棄
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
糞
漢検準1級
部首:⽶
17画
“自棄”で始まる語句
自棄
自棄酒
自棄気味
自棄半分
自棄腹