臥龍がりゅう)” の例文
新字:臥竜
「かかる雪中、臥龍がりゅうをおたずねあるは、そも、何事ですか。また将軍こそ、如何なるお人か?」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、この野盗やとうかしらとみえて、ふとい声が土手どての上からひびいた。ヒョイとそこをふりあおぐと、臥龍がりゅうにはった松の木のねッこに、手下のかせぐのをニヤニヤとながめている者がある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けるほどにいくほどに、早足はやあし燕作えんさくは、さっさつたる松風まつかぜの声が、しだいに耳ちかくなるのを知った。臥龍がりゅうに似たる洛外天らくがいてんおかのすがたは、もう目のまえにおぼろの空をおおっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東海浜松の臥龍がりゅう、従三位参議徳川家康こそ、たのみとしていた者だった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
臥龍がりゅう鳳雛ほうすうということをよくいっていたが、その臥龍とは、孔明をさし、鳳雛とは、龐徳公の甥の——龐統をさすものであることは、知る人ぞ知る、一部人士のあいだでは隠れもないことだった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お。臥龍がりゅう先生か」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)