トップ
>
腥気
>
せいき
ふりがな文庫
“
腥気
(
せいき
)” の例文
旧字:
腥氣
風なまぐさく、浪もまたなまぐさく、
腥気
(
せいき
)
は人をおそうばかりであった。更に行くこと数里の後、凴は土地の者に訊いた。
中国怪奇小説集:12 続夷堅志・其他(金・元)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼は、
湯鑵
(
ゆがま
)
に新しく水をいれて来て火鉢に炭をつぎ添へてかけた。彼は水にやかましかつた。近所の井戸のものには
腥気
(
せいき
)
があるとか、
鹹気
(
かんき
)
があるとかいつて用ひなかつた。
上田秋成の晩年
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
驚いて川に飛び込む
鰐
(
わに
)
は、その飛び込む前に安息している川岸の石原と茂みによって一段の
腥気
(
せいき
)
を添える。これがないくらいならわれわれは動物園で満足してよいわけである。
映画時代
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
打披
(
うちひろ
)
げたりし油紙を取りて直行の目先へ突付くれば、何を包みし
移香
(
うつりが
)
にや、胸悪き一種の
腥気
(
せいき
)
ありて
夥
(
おびただし
)
く鼻を
撲
(
う
)
ちぬ。直行は
猶
(
なほ
)
も逆はで
已
(
や
)
む無く
面
(
おもて
)
を
背
(
そむ
)
けたるを、狂女は目を
瞪
(
みは
)
りつつ
雀躍
(
こをどり
)
して
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“腥気”の意味
《名詞》
生臭い匂い。
(出典:Wiktionary)
腥
漢検1級
部首:⾁
13画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“腥”で始まる語句
腥
腥膻
腥風
腥臭
腥物
腥羶
腥風血雨
腥丘
腥味
腥血