“肉漿”の読み方と例文
読み方割合
にくしょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肉漿にくしょうと泥とに、着物は生昆布のように濡れて、縞目も判りませんが、左の胸へは脇差が一本、深々と突っ立って、赤錆に錆びております。
... しぼって肉漿にくしょうにする時にも必ずジャガ薯を食べるのはその訳だ。君今度の御馳走は長崎有名の角煮かくにだからよく味ってくれ給え」客「色々御馳走が出来るね」主人
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
しかし肉漿にくしょうや膿血は拭ひ得てもその欲情のくるしみのしんは残つてゐる。この老いにしてなほ触るれば物をむさぼり恋ふるこころのたちまち鎌首かまくびをもたげて来るのに驚かれた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)