聞辛ききづら)” の例文
かう云ふと何かひどく偉がるやうで、聞辛ききづらいか知らんけれど、これは心易立こころやすだてに、全く奥底の無いところをお話するのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
とら阿呆あほうなどと口汚くちぎたなく云うのは聞辛ききづらしあれだけはなにとぞつつしんで下されもうこれからは時間を定めて夜がけぬうちにめたがよい佐助のひいひい泣く声が耳について皆が寝られないで困りますと
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)