“聖柄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひじりづか66.7%
ひぢりづか33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下人はそこで、腰にさげた聖柄ひじりづか太刀たち鞘走さやばしらないように気をつけながら、藁草履わらぞうりをはいた足を、その梯子の一番下の段へふみかけた。
羅生門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
男の児の誕生に、一家内が浮かれ立っているすきをみて、お妻はこの世に別れを告げた。いつの間に用意してあったのか知らないが、かれは聖柄ひじりづかの短刀で左の乳の下をふかく突き刺していた。
経帷子の秘密 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
下人は、そこで腰にさげた聖柄ひぢりづかの太刀が鞘走らないやうに氣をつけながら、藁草履わらざうりをはいた足を、その梯子の一番下ばんしたの段へふみかけた。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そこで、下人は、兩足りやうあしに力を入れて、いきなり、梯子はしごから上へ飛び上つた。さうして聖柄ひぢりづかの太刀に手をかけながら、大股おおまたに老婆の前へ歩みよつた。老婆が驚いたのは、云ふ迄もない。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)