“羽風”の読み方と例文
読み方割合
はかぜ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巽小文治たつみこぶんじはふたたびやりをとりなおして、あおむけざまに、ヤッと突きあげたが、鷲の羽風はかぜにふき倒され、さらにいっぽうの龍太郎りゅうたろう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はっと仰ぐと、アイヌ部落の、そのややうち開けた谿谷の上、海に迫った丘陵の椴松の黒い疎林の、その真っ蒼な空に一点、颯爽と羽風はかぜを切っているのは
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
その度毎に野分のわけの大風が吹き出されるような響を聞くと、お雪ちゃんは、どうしても、さきのあの大鷲がこの山へ舞い戻って、その羽風はかぜがこうしてあおるのだと思われてなりません。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)