こま)” の例文
旧字:
「きめのこまかいひとはね、胃ぶくろでも内臓の中でも、何でも彼でも、きめが同じようにこまかいんだよ、うんこも従ってそうなるんだ。」
蜜のあわれ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
靴のリボンは、真っ白なこまかな透き靴足袋の上にX形に綾取あやどられていた。それからモスリンの一種の胴着をつけていた。
かの女はまた上目うわめをしながら神経深くなって、何かこまかい感情の上のことや、茶碗のふちが、少しばかり欠けたことや、男の出掛けぎわに故意わざと視線を外らしたことや
香爐を盗む (新字新仮名) / 室生犀星(著)