縄切なわき)” の例文
旧字:繩切
しかし子供達こどもたちは、縄切なわきれや、おもちゃの十手じってをふりまわしながら、あちらへはしっていきました。子供達こどもたち盗人ぬすびとごっこをしていたのでした。
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「冠省。首くくる縄切なわきれもなし年の暮。私も、大兄お言いつけのものと同額の金子きんす入用にて、八方狂奔きょうほん。岩壁、切りひらいて行きましょう。死ぬるのは、いつにても可能。たまには、後輩のいうことにも留意して下さい。永野喜美代。」
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)