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緊張
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ひきし
ふりがな文庫
“
緊張
(
ひきし
)” の例文
「あぶない!」と彼はその
突嗟
(
とっさ
)
、自分の心を
緊張
(
ひきし
)
めた。「考えてはいけない考えてはいけない。無念無想、一念透徹、やっつけるより仕方がない」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
馬はあらゆる筋肉を
緊張
(
ひきし
)
めて懸命に前へ牽きだそうとするけれど、車台は微塵も動かない。
乞食
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
真白な面を
緊張
(
ひきし
)
めてくるくるともんどりうつ凄さ、
可笑
(
をかし
)
さ、又その心細さ、くるくると
戯
(
おど
)
け廻つて居る内に
生真面目
(
きまじめ
)
な心が益落ちついて、凄まじい昼間の恐怖が腋の下から、咽喉から、臍から
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
胴全体が大きいお尻を、動かし、
緊張
(
ひきし
)
め
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
四十がらみの小男ではあるが、鋭い眼付き高い鼻、
緊張
(
ひきし
)
まった薄い唇など、江戸っ子らしい顔立ちで、左の頬に
幽
(
かす
)
かではあるが、切り傷らしいものがつたる。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
能い加減に巫山戯け散らしてゐた霊魂がピタと
緊張
(
ひきし
)
まる。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
この時までの専斎は見るも気の毒な臆病者であったが、怪我人の傷を一眼見るや俄然態度が
緊張
(
ひきし
)
まった。つまり医師としての自尊心が勃然湧き起こったからであろう。
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
錠を下ろしたような
緊張
(
ひきし
)
まった口、その豊かな垂頬から云っても、卑しい身分とは思われない。
南蛮秘話森右近丸
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかし実際郡上平八は、あの晩以来思うところあって、あの時耳にした鼓の音を、是非もう一度聞きたいものと、全身の神経を
緊張
(
ひきし
)
めて、江戸市中を
万遍
(
まんべん
)
なく、歩き廻っているのであった。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
巨眼鋭く人を射し、薄い唇は
緊張
(
ひきし
)
まり、風雨雪霜に鍛え尽くした
黝色
(
ゆうしょく
)
の顔色は鬼気を帯び、むしろ修験者というよりも夜盗の頭領と云った方が、似つかわしいような
面魂
(
つらだましい
)
に二人はちょっと
躊躇
(
ちゅうちょ
)
した。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
これに反して北斎は一時に
精神
(
こころ
)
が
緊張
(
ひきし
)
まった。
北斎と幽霊
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“緊張”の意味
《名詞》
心身が引き締まること。
心が張りつめて思うように行動できなくなること。あがること。
両者の関係が悪化し、争いが起こりそうなこと。
筋肉が収縮状態を持続していること。
(出典:Wiktionary)
“緊張”の解説
緊張(きんちょう)とは、体や心が張り詰めた状態にあること。
(出典:Wikipedia)
緊
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“緊張”で始まる語句
緊張感
緊張裡