“網代車”の読み方と例文
読み方割合
あじろぐるま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
出来るだけ目立たぬようにと、只、網代車あじろぐるまの小ざっぱりとしたのを用意させて、それに馬に乗った男共を四人、下人を数人だけ附添にした。
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
後醍醐は、はや網代車あじろぐるまの内へ、お体の半ばを入れかけていたのだが、そこから、もいちど西園寺公宗、公重を振り向いて
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのあとからは、めずらしく、黄牛あめうしかせた網代車あじろぐるまが通った。それが皆、まばらがますだれの目を、右からも左からも、来たかと思うと、通りぬけてしまう。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)