維時これとき)” の例文
しかして、明治十九年二月二十日、公務を担い、奉職の官衙を去る十里ほど、某官衙に至る。該地に滞留すること八日維時これとき、その月二十八日夜、寝に就く。
妖怪報告 (新字新仮名) / 井上円了(著)
梅花道人ばいくわだうじんの三人が揃つて行かうといふを幸ひ四人男出立いでたちを定め維時これとき明治廿三年四月の廿六日に本願の幾分を果すはじめの日と先づ木曾街道を西京さして上る間の記を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
ことに寂心が僧となっての二三年はあたかも大江定基さだもとが三河守になっていた時である。定基は大江斉光なりみつの子で、斉光は参議左大弁正三位さたいべんしょうさんみまでに至った人で、贈従二位大江維時これときの子であった。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)