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絶間
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とめど
ふりがな文庫
“
絶間
(
とめど
)” の例文
一新平民——先輩が其だ——自分も亦た其で沢山だ。斯う考へると同時に、熱い涙は若々しい頬を伝つて
絶間
(
とめど
)
も無く流れ落ちる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
と
仰
(
おっしゃ
)
りながら、その長襦袢を御抱きなすったまま、さんざん思いやって、涙は
絶間
(
とめど
)
もなく美しい御顔を流れました。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
流行
(
はやり
)
の薄色の肩掛などを
纏
(
まと
)
い着けた彼女の姿を一目見たばかりで、どういう人と暮しているか、どういう家を持っているか、そんなことが
絶間
(
とめど
)
もなく想像された。
刺繍
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
読み聞かせているうちに、痛憤とも、悔悟とも、冷笑とも、名の付けようの無い光を帯びた彼の眼から——ワンと口を開いたような大きな眼から、
絶間
(
とめど
)
もなく涙が流れて来た。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
瞑
(
つぶ
)
った
目蓋
(
まぶた
)
からは、熱い涙が
絶間
(
とめど
)
もなく
流出
(
ながれだ
)
して、頬を伝って落ちましたのです。馬は繋がれたまま、
白樺
(
しらはり
)
の根元にある笹の葉を食っていたのですが、急に首を揚げて聞耳を立てました。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
と人々の唱へる声は
暫時
(
しばらく
)
止まなかつた。多くの賽銭はまた畳の上に集つた。お志保も殊勝らしく
掌
(
て
)
を合せて、奥様と一緒に唱へて居たが、涙は其若い頬を伝つて
絶間
(
とめど
)
も無く流れ落ちたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
直樹は三吉夫婦と一緒に食卓に
対
(
むか
)
っても、
絶間
(
とめど
)
がなく涙が流れるという風であった。その晩は三人とも早く
臥床
(
ねどこ
)
に就いたが、互におちおち眠られなかった。直樹は三吉と枕を並べてしくしくやりだす。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
絶
常用漢字
小5
部首:⽷
12画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“絶間”で始まる語句
絶間絶間
絶間無